奄美を舞台に、暮らしと仕事をつなぐ場所をつくる
菅野 審也さんの最初の一歩
こんにちは!ココラボです。
今回は「みんなの一歩」の18人目のご紹介です!
みんなの一歩とは?
鹿児島県内では、実に多様な人たちが、さまざまな想いや背景を抱えながら、地域での活動に取り組んでいます。
その一歩一歩には、それぞれにしかない物語があります。
『みんなの一歩』では、
鹿児島県内で地域や社会のために活動している方々にインタビューを行い、「どんな想いで活動しているのか」「その活動を始める“最初の一歩”は何だったのか」を丁寧に紐解いていきます。
「誰かの最初の一歩を、そっと後押しできたら。」
そんな願いを込めて、このシリーズをスタートしました。
地域で何かを始めたいと考えているあなたにとって、きっとヒントになる“誰かの一歩”が見つかるはずです。
きっとあなたの背中を押してくれる、一歩目がここにあります。
今回ご紹介する18人目の方は、
奄美大島に移住し、ライフ&ワークスペース「Living AMAMI」を拠点に、地域の内と外をつなぐ仕組みづくりや、
仕事の可能性を広げる取り組みを続けている 菅野 審也(かんの しんや)さん です。
前編では、菅野さんのプロフィールをたどりながら、
「なぜ奄美で“場”をつくろうと思ったのか」
そして “最初の一歩” がどこにあったのかを整理してご紹介します。
菅野 審也さん プロフィール
出身:東京都
経歴:
家業にて新規事業開発を担当。
その後、動画マーケティング企業に転職し、動画プロデューサーとして動画制作を担当。
2020年、東京を離れ奄美大島へ移住。
移住後は、動画事業の立ち上げ等をリモートで担当。
2022年、オンラインコミュニティ支援領域の企業へ転職。
2023年、独立し、フリーランスとして活動を開始。
同年、ライフ&ワークスペース「Living AMAMI」を開業。
現在:
奄美大島を拠点に、ライフ&ワークスペース「Living AMAMI」にて
コミュニティマネージャーとして活動。
地域の内と外をつなぐ場づくりに取り組んでいる。
新規事業開発から、動画プロデューサーとしての制作経験、そして2020年の奄美大島への移住。
菅野さんのキャリアは一見すると関わる業界や地域が大きく変化していますが、取材を通して見えてきたのは、その変化が「偶然の転機」ではなく、「自分が関わりたい場所に、仕事や場をつくっていく」選択の積み重ねだったことでした。
なぜ奄美に移り住む決断をしたのか。移住後に感じた気づきは何だったのか。
そして、ライフ&ワークスペース「Living AMAMI」を立ち上げるに至った「最初の一歩」はどこにあったのか。
ここから、その原点をたどります。
東京から、奄美へ。
東京ではWebサービス開発や動画業界に携わっていた菅野さん。
奄美大島という土地を意識するようになったきっかけは、パートナーの存在でした。
『彼女に出会って、初めて行った島が奄美大島。正確には加計呂麻島ですね。パートナーは以前から「いつか奄美に住みたい」「観光で通い続けるのではなく、この土地に足を置いて、好きな街に貢献していきたい」という想いを持っていました。』
そんな考え方に、菅野さん自身も強く共感。
転機になったのは、東京で開かれていた奄美の仕事と移住希望者をつなぐ求人イベントです。
会場で偶然、当時の仕事で関わりのあった会社が出展しており、しかも「これから奄美にオフィスを立ち上げる」というタイミングだった。
菅野さんはそれを、暮らしの拠点を変えることと、仕事として新しい挑戦をつくることが同時に成立し得る機会として受け止めます。
パートナーの思いをきっかけに、「その土地でどう働くか」「どう関わっていけるか」現実の条件と重ねながら考えたとき、奄美で働く道筋が見えたそうです。
そうして2020年、菅野さんは拠点を東京から奄美大島に移します。

移住後の「違和感」を場づくりへ
奄美に移住してしばらく経った頃、菅野さんの中で、ある「違和感」が大きくなっていったといいます。
移住という選択をした。生活も奄美にある。
けれど、当時の仕事は「奄美にいながら東京の仕事をしている」状態だった。
『ずっと奄美にいるのに、奄美の人とのネットワークは増えていかない。そこに違和感がありました。』
さらに、動画の仕事そのものにも壁を感じ始めます。
菅野さんが携わっていたのは、いわば「東京の価格」で回る制作とマーケティングの現場。
そのままのやり方では、島の価格や距離感にうまく噛み合わない場面が出てきたといいます。
『このままだと、ちょっと奄美との距離が遠いぞと思って。』
そこで菅野さんは、「地域にもっと直接関わるための、自分のポートフォリオを見つけたい」と考えるようになり、地域の共創を生むオンラインコミュニティのプラットフォームを作る会社へ転職します。
そこで初めて、「コミュニティ」というもの、それを「仕事として捉える視点」に出会い、地域で暮らすということに、より一層の興味を深めていきました。
と同時に、奄美でもできそうだと思ったそうです。
当初はオンラインコミュニティだけで形にすることも考えました。
しかし、奄美の地域特性を踏まえるほど、オンラインだけでは限界がある。
結局は、リアルな場所が要ると感じました。
ただ、その「場所」を本気でつくろうとしたとき、会社員としての働き方では難しくなっていきました。
菅野さんにとって独立は,理想のキャリアというよりも「やりたいことを実現するためにたどり着いた現実的な選択」でした。
独立したのは2023年9月。
そしてその約1ヶ月後の2023年10月、Living AMAMIが立ち上がります。
『「奄美を変える」という大きな旗ではなく、まずは自分や身近な人が感じている「こうなったらいいな」を積み重ねていく。』
その延長線上に、地域全体が少し良くなる未来があると、菅野さんは考えます。
Living AMAMI
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Living AMAMIはコワーキングスペースや自習室としてお使いいただけるライフ&ワークスペースです。
奄美大島最大の繁華街、屋仁川通りから徒歩8分という立地にあり、
島内の方はもちろん島外からのお客様にも1時間から気軽にご利用いただけます。
コンセプトは、Co-Working Co-Studying Co-Doing(共に働き 共に学び 共に動く)
島に暮らす人、島を思う人、旅の人などさまざまな世代の人の交流拠点として、
ほっとする仲間とも新しいワクワクとも出会える場所。
まちの中にある、もうひとつのリビングルームとして自由にお使いください。
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Open:9:00-20:00
Close:土・日・祝日(会員は24時間365日利用可能)
Place:〒894-0021 鹿児島県奄美市名瀬伊津部町1-9
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Living AMAMIは、単なるコワーキングではありません。
「リアルな場所を持ちつつ、オンラインのコミュニティも併設させる。ハイブリッド型でいこうと考えました。」
平日はコワーキングスペースとして運営しながら、飲食イベント、学びの場、
交流企画なども含め、幅広い機能を持つ場所として展開していきます。
「コワーキングだけじゃなくて、何でもやる。ライフに関わることも、ワークに関わることも。」
菅野さんたちは、この場を「ライフ&ワークスペース」と呼び、コンセプトとして
・Co-working(共に働く)
・Co-studying(共に学ぶ)
・Co-doing(共にやってみる)を掲げています。
奄美の内と外をつなぐ交流拠点として、Living AMAMIは少しずつ形になっていきました。
原点
では、菅野さんが今のように「地域で場をつくる」方向へ踏み出していった、原点はどこにあったのでしょうか。
この問いに、菅野さんは意外な原点を語ってくれました。
それは、18歳のときに経験した「イタリアでの3ヶ月間」でした。
(執筆者: 一般社団法人テンラボ 古賀)
