こんにちは。ココラボの長崎です。
ココラボを普段から利用されている方々の活動の様子をお知らせしたい!ということで、ココラボインタビュー企画を始めました♪
第1回目のインタビューは、鹿児島県いちき串木野市で ご高齢の方々向けの福祉事業を中心に活動されている 特定非営利活動法人 中井原笑楽園です。今回は、管理者の小林優子さんにお話を伺いました。
― この度はオープンおめでとうございます。
ありがとうございます。まだバタバタしていますが、オープンすることができました。
― 特定非営利活動法人 中井原笑楽園の事業内容をお伺いしてよろしいでしょうか。
独居老人の生活支援、高齢者による高齢者のふれあい食堂、遊休農地を利用した高齢者による生きがい農園事業を行っています。
農園事業は、初めから行っていましたが、独居老人の生活支援は5月1日から、ふれあい食堂は6月1日から再び始めます。
コロナの影響で、食堂をなかなか始められずに、最初はお弁当販売のみを行っていましたが、やっと6月からオープンすることができます。
先に始めた独居老人の生活支援は、おかげさまで、4名の方にご利用いただいているところです。
これまでは、高齢者に特化した事業を行ってきましたが、これからは、高齢者に限らず障害者や子ども等すべての地域住民に対して支援を行い、すべての住民が住み慣れた地域で助け合い、生きがいを持って暮らせる地域社会になるよう邁進するべく、今、準備を進めています。
<特定非営利活動法人 中井原笑楽園>
主たる住所:鹿児島県いちき串木野市生福9874番地235
代表者:久保智子
分野:保健・医療・福祉/社会教育
目的:この法人は、広く一般県民に対して、高齢者が健康で生き生きした日常生活が送れるよう、高齢者の健康維持増進や独居老人の生活支援事業、高齢者による生きがい農園事業・農作物販売、高齢者によるふれあい食堂事業など、高齢者への支援を行うことによって、社会全体の福祉の増進に寄与することを目的とする。
https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/046000651
― 小林さんの役割について教えてもらえますか。
私は、縁あって、ここでは管理者をしています。
昔は人見知りで、人前で話すことなんてできない子どもでした。
27歳の時に夫が亡くなり、母子家庭になりました。その時、娘は5歳と3歳でした。
デイサービスで働き、ヘルパーの資格を取りました。福祉の仕事を始めて 、“ランともhttps://runtomo.org/”でボランティアをした時、福祉の関係者だけでなく、まちづくりをしている観光関係の方々にも協力してもらうことになり、地域の福祉医療関係者ではない方々と知り合い、人脈ができました。
その中で「地域や地域の方々との関わりが楽しいなぁ」「地域づくりは まちづくり」だと思い始めました。
そして去年、日置市のNPO法人で認知症対応型デイサービスや地域住民交流事業などをされている久保智子さんと出会いました。
久保さんの想いである「生活困窮者の方々が安心して暮らせる地域、誰もがもともとある力を発揮できる場所づくり」について伺い、とても共感しました。
私もケアマネをしていて、そんな方々の処遇に苦労することがありましたから。
<小林優子さんのプロフィール>
1962年9月、旧姓山神、いちき串木野市生まれ。いちき串木野市在住。
優しい両親、姉、娘2人孫2人。ご両親も健在で愛に溢れた環境で育つ。
医療法人誠心会の介護施設、日置市包括支援センターを経て今年3月からNPO法人中井原笑楽園の施設管理者となる。
趣味: 旅行、音楽鑑賞。大好きな歌手は長渕剛。最近気になっている人は、中村文昭さんユウサミイさん。
モットーは、御縁を大切に、笑顔を絶やさない事!
― 小林さんは「縁」をとても大切にしているのですね。
はい、いままで、多くの方に出会いました。それは導かれるように。
久保さんもそうですが、永山由高さんとの出会いも正にそうでした。たまたま目にした講座の講師が永山さんでした。その講座の中で、永山さんがおっしゃっていた「“やりたいこと”、“できること”、“求められていること”の交わることを、小さく始める」に感動して、ぜひ久保さんにも永山さんに会ってほしいと思いました。
私、すぐにFacebookで友達申請したんですね(笑)。
そうして、永山さんが共生・協働センターで社会的事業に関する活動相談に対応しているとお聞きし、NPO法人の事業相談をすることになりました。
ここ中井原笑楽園はしばらく農園しか利用されておらず、食堂など施設利用の活動は休止になったため、施設を再利用するにはリノベーションしないといけないという問題がありました。しかし、その費用がない。また、永山さんにも久保さんの理想とする事業の計画を聞いてほしいと思い、活動の相談窓口「カタラボ」を使って永山さんに事業活動内容・事業計画と資金調達の相談をしました。
相談窓口「カタラボ」は、ココラボが運営する『共生・協働、社会的事業に関する活動の困りごとを相談できる場』。
非営利団体や社会的事業の運営、地域づくり活動など、県内のあらゆる現場で実践してきた経験者が、活動に関するさまざまな相談事を受け付けている。
― 共生・協働センターの「カタラボ」での相談はいかがでしたか。
私の“覚悟”が決まりました。
“理事長の久保さんが、借入するのだから”と、ちょっと他人事のようなところが私にはありました。久保さんについて行けばよいのだと。そんな私に、永山さんは「小林さんは事業を進めていく人です。収支を考えて。」と言われて(笑)。覚悟をしましたね。
それからは私にとって初めてのことばかりでした。
書類作成から役場や業者を訪問したり…常に「私に何ができる?」と、自分事として行動するようになりました。
また、永山さんに「まずは借入を考えるのではなく、借入以外でできることはないかを考えてみてはいかがでしょうか?」とアドバイスされたことも良かったです。20年間の強みである“人とのつながり”を活かして、地域の資源から人・モノを揃えることができました。結果、借入することなくオープンすることができました。
改装で新たに用意したものや行なったことは、取っ手や監視カメラの取り付けと外壁をきれいにしたくらいで。ベットやポータブルトイレなどは介護コースがなくなった高校から貰えましたし、椅子やソファ、食器なども地域の方々やお店をやめる方、引っ越しをする方から貰えました。その運送も地域の方々がお手伝いをしてくれました。今も毎日のように地域の方や知り合いから野菜や魚が届きます。スタッフや有償ボランティアも今までに知り合った人です。
本当に感謝です。私の役割、ミッションだと思っていることは、「人と人をつなげること」だと思っています。
― 小林さんには、ミッションがあるのですね。最後に小林さんのこれからの「夢」をお聞かせ願えますか。
まずは自分が楽しむことだと思っています。
20年間の、今までの資格やスキルを活かしていきたいですね。また、たくさんの方に出会えたことをとても感謝しています。
また、いろんな自分にも出会えました。口下手な私はどこに行ったのでしょう。
人をつないでいくことが仕事だと思っています。地域の中にいてこそ、「できること」があると思っていますので、「ありのままで良いよ」という場を地域の中で、地域の方々と作っていきたいと思っています。そして、発信もちゃんとしていきたいと思います。
「願えば叶う」ですよね。喜んで、楽しめるスタッフ、良いチームを作っていきたいですね。
そして、ここに関わる方々が「ここに来て良かった」、「出会えてよかった」と思える場所にしていきたいです。
(取材日 令和2年 5月 29日)