【開催レポート】第3回ファシリテーターの在り方やコーディネートについて学ぶ〈応用編〉(テーマ別オンライン講座)

こんにちは!

鹿児島県共生・協働センター ココラボです!

 今年度ココラボでは、共生・協働に関する活動を進める上で重要となるノウハウやスキルについて学ぶ単発型講座【テーマ別オンライン講座】を開催しています。

 

今回は、2021年6月27日に開催した〈第3回ファシリテーターの在り方やコーディネートについて学ぶ〈応用編〉〉の開催内容をご紹介します。

ファシリテーターとして大切にしたい在り方について

第2回では、より良い話し合いの場を作るために存在するファシリテーターという役割や考え方についてご紹介しました。

 

第3回では、実際にファシリテーターとして話し合いの場をつくり、運営するなかで意識したい在り方や考え方について触れていきました。

 

そもそも"場"には、様々な考えや背景を持った多様な人たちが集まって議論するため、その場から何が生まれてくるのかは最後まで誰にもわかりません。

目的を設定し、場の流れもイメージ・想定しながら準備を進めていても、実際に話し合いが始まると思わぬ方向に意見が進んだり、脱線したり、いろんなことが起こります。

 

始まってみないと何が起こるかわからない、そんな状況下のなかでファシリテーターとしてどんな状態でその場に在ることが理想的か、場をどのように見立てるかが重要になります。

 

ファシリテーターとしては、事前にこの場の目的を設定(確認)したうえで場を設計し準備を進めます。また参加者に対してもこの場の目的を共有してから進めることがおすすめです。

しかしながら、議論を進めていくうえで目的から脱線した議論が始まることがあります。

「皆さん、今日の目的は○○なのでいったんその議論はまた次回話すとして、今日はこの話をしましょう」と議論を戻すことも重要でしょう。しかしながら、それが毎回必ずしも良い判断とは限りません。

 

脱線した先に議論されている内容を冷静に見聞きし、「これまでなかなか議論できなかった本質的な議論になっているかも…!」そう感じた場合は、「今日はもともと○○を目的としていましたが、今日はこの場で出てきた○○について議論する時間も少し取りたいと思います。みなさんいかがでしょう?」と全体に問うてみることもファシリテーターとして重要な判断かもしれません。

 

何が正解というわけではありませんが、全体を見ながら、目的とその場から生まれてくるもののバランスを取りながら議論のサポートをしていくこともファシリテーターとして重要な役割であり、在り方であると考えます。

 

「今日はもともと設定した○○の目的を達成させないといけない」そこに引っ張られすぎることはファシリテーターとしては望ましくないとこの場ではお伝えしています。

 

 

話し合いに参加したくなる"共感できるテーマ"が設定できているか?

話し合いにおいて、

・参加者が集まらない

・毎回同じメンバーしか集まらない

・遅刻者が多い

等の困りごとはありませんか?

 

そこには様々な原因がありますが、原因のひとつとして、心から「この議論に参加したい」「一緒に考えたい」「自分にも何かできることはないか」と思えるテーマが設定された場になっているでしょうか?

つまりその場の目的に共感できるか?という問いかけでもあります。

 

講座本編では、共感できるテーマ設定について詳しく解説しています。

 

 

 

参加者の感想

約70分間にわたって、

*ファシリテーターとして大切にしたい在り方

*共感できるテーマ設定

についてお伝えしていきました。

 

学びを踏まえて、参加者からこんな感想が出てきました。

 

《感想》

・会議など自由に意見を出してもらう場で雰囲気ばかり意識して、ちゃんと設計ができてなかったため、今後は設計を意識して頑張りたい。

円滑なコミュニケーションを意識し、その意識が参加者全体に共有できれば会議も円滑に進みそう。

・しっかり者のファシリテーターもいれば、ちょっと抜けてるファシリテーターがいてもいい。自分自身の弱さも含め、ありのままでいることも大切という言葉に勇気づけられた。 

 

 

参加者からの質問と回答内容

Q. 共感を得るため、参加者のニーズを把握する方法には例えばどんなものがあるか?

 

➡「共感を得よう得よう、共感できるものを…」と考えすぎると、この場の目的を見失ってしまう。優先すべきはこの場の目的を設定すること。共感可能なテーマ設定は、対照的な意見を持つ二人を想像し、それぞれにどんな感情とニーズがあるのか、背景を推測し、共通するニーズを探っていくプロセスがおすすめ。

 

 

Q.  そもそも結論がこうあって欲しいと個人的に思った上で会を設けることが多い場合、結果を誘導してしまう可能性があるなと思う。

 

➡自分自身が当事者であっても、ファシリテーターとして立ちつつ、意見を出すこと自体に問題はない。ただ全体に対し、事前に『進行役として立っているが、自分もこの議論の当事者であり、自分自身の意見もあります。なので自分も考えを述べる機会をほしいなと思ってますが、偏った進行にならないように努めます。』と場に共有しておくことも大切。冷静になれないような議論の場合は、第3者として外部ファシリテーターに依頼するとも一つの手段。全体を俯瞰してフラットにこの場を観察し、問いを投げかけられるファシリテーターの存在が有効に働く場合もある。

 

 

 

第3回視聴用動画のご案内

ココラボテーマ別オンライン講座の開催内容は、毎回視聴用動画として公開をしていきます。

視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。

申込が確認でき次第、担当よりメールにて動画視聴についてご案内いたします。

 


 

以上が、テーマ別オンライン講座第3回の開催レポートになります!

次回以降もお楽しみに!